岩波書店は歴史ある有名な出版社です。皆さんもここの文庫本を読んだ経験があるとおもいます。
さて、過去から現在まで、この歴史ある出版社が出版した本の中で何が一番売れたでしょうか?
答えはジャンジャック・ルソーの「エミール上巻」でした。
ルソー(1712-1778) フランス啓蒙期の思想家。独自の人民主権思想を説いてフランス革命の先駆となった人です。現代に至るヒューマニズムを説いたのですね。
当時のヨーロッパでは子供達は労働力の一つと考えられていたようです。しかしルソーは教育の重要性を説き、子供の人権にまでも言及しています。
これは当時としては考えられないことでした。
その著作「エミール」では架空の子供を作り、幼児服の着せ方から、マナーのしつけ方、そして大人になるための心構えを著者が教え、育てる物語。
一生独身だった彼が書いた「世界で初めての育児書」であり、「世界初の教育指針」でもありました。
ですから、現代でも教育関係者や親達に根強く読まれているのでしょう。
でも、上下巻からなる著作の下巻がベストテンに入っていないことが少し残念な私です。
それでは岩波書店売り上げのベスト2位は何でしょうか?
ゲーテ(1749-1832) 著作の戯曲「ファウスト」ですね!
ゲーテはドイツの詩人・作家。「若きウェルテルの悩み」などでも有名な思想家でもあります。
同じ時代に生きた二人が上位を独占していることに、私はルネッサンスの息吹を感じずにはいられません。そして、
ゲーテはすごい人でした。
と、私が想うのは、その戯曲「ファウスト」の中で、幸福になる方法を簡単に解き明かしてしまったことです。
教師と弟子がいました。弟子が尋ねます。
「先生!どうすれば幸福になれることでしょう?」
教師が窓の外に広がるバラ園を指差し逆に質問します。
「窓の外の薔薇たちを御覧なさい、どの薔薇が一番うつくしいだろう。」
弟子は悩みあぐねて答えました。
「先生、どの薔薇もそれぞれに美しく咲き誇り、私には選ぶことは出来ません。」
教師は諭すように、やっと答えてくれます。
「そう。薔薇は他の薔薇を参考にしないのです。」
そして続けます。
「薔薇は与えられた命を、ただ一生懸命に生きているのです。他を気にすることなく、自分の命を花開かせているのです。」
わたくし、ここで感動してしまいました。
仏教の思想でも人を苦しめ、四苦八苦を生み出す根源を「煩悩」であると説くそうです。煩悩とはゲーテが語る「こだわり」であると私は想うのです。
憎しみ、妬み、失恋の闇、、、
そこから離れられないのが人であり、苦労の原因であるとすれば、ゲーテの薔薇はなんと幸福なことでしょう。
ありのままを生きて自分の生命の使命を知り、そして花開く美しさに人々は甲乙をつけることは出来ないのです。
幸福の島は、私たちの心にちゃんとあるのです。
それを霞ませ、見えなくしているのも、また自分です。
この物語「ファウスト」も上下巻ですが、やはり下巻がベストテンに入っていないのは難しいからかしら。やっぱり残念なわたしです。
人は辛い事もあります。
でも人生には無駄はないのです。万事が未来を切り開く鍵でもあるのです。そう、「つながり」とは別れと出会い。その両方を包含する愛の力なのです。愛とは想像!愛とは創造!それは備わった花のように咲く生命力。
絶対につかめるのです。幸福の島はあなたの心の奥深く。一番大切な場所にあり、あなた自身が訪れてくれることを切望しています。
■今日のポエム■
ふるさとを遠く離れて、貧困と絶望に喘ぐ学生は
生まれた場所よりずいぶん低い北極星を見上げて
いつも涙にくれていました。
ふるさとで彼を信じて待っているであろう人がいる。
しかし、何も約束できない歯がゆさに苦悩しながら。
どんなにも彼女が辛い思いをしているか考えもせず。
「ごめんね。こんな僕を許してください。何もできない。食事さえとれない。未来に希望など持てないんだ。」
彼女を思い出すと涙が今でも浮かびます。
僕の青春の一ページ。「花いちもんめ」でお別れし
ます。URLをクリックしてオルゴールも聴いてくだ
さい。バイバイ。
http://homepage2.nifty.com/sapporo7king/tamsp10.mid
「花いちもんめ」
約束ができなくって
返事を書けなかった
磨りへるほどに読んだ
抱いて過ごした手紙
遠いふるさと 花いちもんめ
あの子がほしい花いちもんめ
ぼくが帰れないときは
君はお嫁にゆくだろう
そうだよ僕は情けない
涙に滲んだペンのいろ
遠いふるさと 花いちもんめ
あの子がほしい花いちもんめ
そうだね 僕は一人きり
幸福ほしい花いちもんめ
カムイ